どんな病院?
八女地域には色んな病院や診療所があります。姫野病院が地域でどの様な役割を果たしているか紹介します。
ゆりかごから墓場まで、急病から在宅まで。全世代で通えるファミリーホスピタル。
姫野病院のメインの診療科は、整形外科(リハビリ科)、内科、小児科です。
その昔、ドクターコトー(的な)とあるスーパードクターが言っておられました。「内科、整形、小児科の知識があれば、どんな僻地でも離島でも1人で診療できる」と。
姫野病院にはそんなスーパードクターはいませんので(汗)、整形・内科・小児とそれぞれに専門のドクターが別々におります。3世代にわたって家族で通院される方も多くいらっしゃいます。
その中で、整形外科(およびリハビリテーション科)では専門的な医療を提供しており、手術も行い、地域からの定評もあります。
内科に関しては、脳神経内科、消化器、腎臓、糖尿病、循環器とそれぞれ専門医がおりますが、高齢化社会により複数にまたがる病気をお持ちの患者様が多いため、全ての専門医がそれぞれ、あらゆる病気を診ている状態となっております。
当院は病院でありますので、入院が出来ます。入院理由もあらゆる事情で、様々な患者様が入院されます。
- 急な病気や(事故などによる)怪我、手術目的
- リハビリ目的の入院や総合病院などからのリハビリ目的で転院
- 糖尿病・慢性腎臓病の教育入院
- 検査入院
- 重症医療ケアが必要な小児(もちろん成人も)の短期レスパイト入院
- 今後在宅医療が必要になる方の在宅医療・介護サービス調整のための入院
- 在宅でケアする家族が疲弊してしまった場合、足腰が立たなくなった場合の一時的な受け入れ
- 末期がんなどで緩和ケア・看取り目的の入院
etc…
生きるを支える、治すを支える、治らなくても最後まで支える。
当院は総合病院ではありません。内科や小児科では高度な専門的医療(手術や心臓カテーテルなど)が必要になれば総合病院・専門病院に紹介して治療をお願いしています。
しかし高齢化が進んだ八女地域では、高度な医療の適応にならない患者様が増えてきており(体力が落ちて手術ができないなど)、医療はほどほどに、患者様を「ある臓器の病気」ではなく「病気や障害ををもったひとりの人間」として診ていく「全人的な医療」こそが必要になっており、高齢化社会で求められてきています。
とある高齢患者様の話。
- 胃腸が悪いので消化器内科クリニックで胃薬を2種類処方されている。
- 膝と腰が痛いので整形外科で痛み止めを2種類、骨粗鬆症の薬を2種類。
- 「心不全」「高血圧」と言われているので循環器内科血圧を下げる薬を2種類、利尿剤を2種類。
- 「脳血栓症」と言われ血液をサラサラにする薬を1種類。
- 「アルツハイマー型認知症」と言われ病院の脳神経内科で抗認知症薬を2種類、嘔気の副作用が出るので吐き気どめを1種類。
- 「白内障」と言われ眼科で目薬を2種類。
日に日に具合が悪くなり倒れて入院しました。
主治医が16種類あった薬を5種類に減らすとみるみる元気になり、笑顔で退院していきました。
各専門医がただ集まれば、総合的な治療ができるとは限らず、この患者様に必要だったのは、総合的な観点で診るたった一人のかかりつけドクターだったと言う話です。
病気の治療だけをすれば良い時代は終わったのです。
そのためこれからは、「治す」だけでなく「治し支える」仕組みが必要です。
1. 医者や看護師だけでは支えられない。コ・メディカルが必要。
当院では足腰を支える理学療法士、生活機能を取り戻すお手伝いをする作業療法士、生活動作を支える介護士、「最後まで口から食べる」を支える言語聴覚士と歯科衛生士、そして管理栄養士、「これからの生活」を支える医療相談員を多数配置しております。
その数の多さが当院の特徴となっております。
- 【コ・メディカル配置数(100床あたり)】
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2. 動けなくなっても最後まで地域で暮らせるための在宅サービス、介護サービス、住まいの提供
- 【訪問診療】
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当院では自力で通えなくなった患者様のために、訪問診療を提供しております。
内科、整形、小児科各ドクターがそれぞれ自宅や介護施設に訪問に伺います。その他耳鼻科、精神科、皮膚科、形成外科の訪問診療も行なっています。
在宅での24時間体制で看取りも実施しています。
- 【在宅サービス】
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介護が必要になった場合は、介護保険の申請のサポートから、介護サービスの計画(ケアプラン)の作成、いくつかの介護サービスまで法人内で提供できるようにしています。
- 【ナースカー】
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急病や怪我のときには、救急車を呼ばずとも、ナースカーで近隣の自宅や介護施設などへ24時間体制で緊急受診のお手伝いをします。
サイレンが鳴って近所の噂になる心配や、受診を希望しない医療機関に搬送される心配がありません。
- 【高齢者施設】
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家で暮らせなくなった場合は、医療や介護を一体提供する高齢者施設も法人で整備しています。
介護施設に入居するお金がない方でも最後まで地域で暮らせる仕組みも現在整備中です。